大気汚染物質が肌に与える影響って?今日から始められる対策も

大気汚染物質が肌に与える影響とは
●ビューティー&ヘルス

春は花粉・黄砂・PM2.5などの大気汚染物質が特に増える季節。
生活環境の変化なども重なって肌や頭皮がゆらぎやすく、トラブルにつながってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、大気汚染物質が肌にどんな影響を与えるのか、どんな対策ができるのかをビューティサイエンティストの岡部美代治さんにお伺いしました。

Q:大気汚染物質が付着すると、肌にどんな影響がありますか?

A.大気汚染物質がアレルゲンとなって肌トラブルを招く場合があります

実は、大気汚染物質が付着しただけで肌にトラブルが起こることはほとんどありません。
さまざまな要因が重なって肌のバリア機能が低下し、そこに大気汚染物質が付着することで免疫機能に異常が生じて炎症などが起きやすい状態になります。

Q:肌に影響を与える大気汚染物質には、主にどんなものがありますか?

A.季節性のものから、日常的に蔓延しているものまでさまざま

特に日本人に多いのが春先のスギ花粉です。最近では黄砂やPM2.5もよく耳にすると思います。
ほかに、季節を問わず蔓延している排気ガスや、家の中のハウスダストも、肌に影響を及ぼす可能性がある大気汚染物質の一つです。

Q:やはり敏感肌は大気汚染物質の影響を受けやすいのでしょうか?

大気汚染物質が肌に与える影響とは

A. 敏感肌の方は影響を受けやすいです

乾燥や刺激などによって肌のバリア機能が低下した状態で大気汚染物質が付着すると、トラブルにつながりやすくなります。
そのため敏感肌の方は特に注意が必要です。

Q:大気汚染物質による肌への影響を防ぐことはできますか?また、大気汚染物質の種類によって対策は変わりますか?

A.大気汚染物質による影響は、毎日のスキンケアで防ぐことができます

肌のバリア機能を正常な状態に整えておくことで、大気汚染物質の影響を受けにくくなります。そのためには、毎日の正しいスキンケアが大切。外出時は、大気汚染物質の付着を防いだり、落としやすくしたりする化粧品の活用も効果的です。
基本的にはどんな大気汚染物質も、肌への物理的な付着を防ぐこと、付着してもきれいに落とすことで、トラブルを予防することができます。

Q:大気汚染物質から肌を守るためのスキンケア、生活習慣のポイントは?

A.肌を清潔にして、しっかりと保湿を!

まず大事なのが、クレンジングや洗顔。
大気汚染物質は肌の毛穴やキメまで入り込みますが、その日のうちにクレンジングや洗顔をすれば大抵はきれいに落とすことができます。
1番よくないのは、大気汚染物質が付着したまま放置したり、蓄積したりしてしまうことです。
「落とす」ケアのあとは、必ず「与える」ケアで保湿を。
うるおいを与えて肌のバリア機能が守られれば、大気汚染物質によるトラブルを防ぐことにつながります。
また、睡眠や食生活、ストレスなどで肌のバリア機能が低下すると、やはり大気汚染物質の影響を受けやすくなります。
しかしこれは大気汚染物質に限ったことではありません。
それぞれの生活もありますので、まずは正しいスキンケアや物理的な付着を防ぐ対策など、できることから始めましょう。

Q:春は花粉・黄砂・PM2.5などが特に増える季節ですが、対策のポイントは?

A.できるだけ肌トラブルの要因を特定してから対策を

肌トラブルが続く場合は、まず医療機関の受診をおすすめします。
例えば花粉であっても、アレルギー検査を行えば何の種類なのかを特定できます。
肌トラブルの要因がわかれば、季節や環境にあわせて対策がしやすくなるはずです。

Q:大気汚染物質による肌への影響を防ぐ「アンチポリューション」機能とは?

大気汚染物質が肌に与える影響とは

A.大気汚染物質の物理的な付着を防ぐ効果がメインです

一般的な日焼け止めやファンデーションでも、大気汚染物質の付着を防ぐ効果は期待できます。
また、正しいスキンケアによって肌への影響を抑えることもできます。
ただ、アンチポリューションを謳っている化粧品はそれに特化した機能を備えていることが明確なので、より安心感をもてるのが魅力ですね。

Q:「アンチポリューション」機能のある化粧品を選ぶときのポイントはありますか?

A.自分が「信頼できる」「使い続けたい」と思える製品を

「アンチポリューション」や「大気汚染物質の物理的な付着を防ぐ」と謳っている化粧品でも、自分自身が心地よく使えるものでなければ意味がありません。
信頼できるブランドや、好みのテクスチャーなど、使い続けたいと思える製品を選ぶようにしましょう。

正しい対策で、大気汚染物質から肌を守ろう

岡部さんによると、大気汚染物質による肌への影響を防ぐには、なにより日々の正しいスキンケアが重要とのこと。アンチポリューション機能を備えた化粧品を活用しながら、いつでも健やかなコンディションを目指したいですね。

監修の方のご紹介:ビューティサイエンスの庭・岡部美代治さん

ビューティサイエンティスト/化粧品開発コンサルタント
山口大学文理学部理学科生物学卒業後、化粧品会社にて商品開発やマーケティング等を担当。
数多くのヒット商品を手がける。
2008年4月独立し、現在は「ビューティサイエンスの庭」で美容業界へのコンサルティングを運営。
科学的な視点から解説する美容アドバイスは美容業界でも多くの支持を集めている。
http://www.beautysci.jp/index.html

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