“コスメロス”を削減!今注目の化粧品リサイクルとは?

化粧品リサイクルとは
●ライフスタイル

まだ中身が残っているけれど、もう使いそうにない…。そんな化粧品を、みなさんはどのように断捨離していますか?
サスティナブルな暮らしへの意識が高まる今、フードロスやフラワーロスなどと同様に注視されているのが、まだ使える化粧品が廃棄となる“コスメロス”です。
そこで昨今、注目されているのが「化粧品リサイクル」。今回は、その取り組みについて詳しくご紹介します。

コスメロスはなぜ発生する?

化粧品リサイクルとは

そもそもコスメロスは、どういった経緯で発生するのでしょうか。それは、化粧品の製造段階、販売段階、そして消費者の手にわたったあと…と、それぞれの過程で生まれています。

製造

製造段階では、販売基準を満たさない製品がコスメロスの原因に。例えば製造中にアイシャドウが割れてしまったり、口紅が欠けてしまったりと、品質には問題ないものの販売することができない製品が生まれることによって、コスメロスが発生します。

販売

販売段階では、過剰な発注や売れ残りがコスメロスを生みます。化粧品は流行の移り変わりが早いこと、さらに季節に合わせた色味や効果、パッケージなどが多いことから、店舗での売れ残りもめずらしくありません。売れ残ったものはメーカーへ返品され、そこで廃棄となってしまいます。

消費者

消費者の手にわたったあとには、使用期限の超過や好み・肌質の変化といった理由でコスメロスが発生します。その日の服装や気分などによって、さまざまな種類を少量ずつ使い分けていくことが多い化粧品。新しい商品が次々と発売される傾向にもあり、最後まで使い切る前に古くなってしまったり、さらに新しいものを購入したりすることも少なくないでしょう。

今注目される「化粧品リサイクル」

化粧品リサイクルとは

こうしてさまざまな過程で生まれ、その廃棄量は年間2万トン以上にのぼるともいわれるコスメロス。化粧品のパッケージには多くのプラスチックが使用されているうえ、化粧品そのものにも微細なプラスチックが含まれている場合もあることから、廃棄における環境への悪影響が問題視されています。
そこで今注目されているのが、化粧品をさまざまな形で再利用する「化粧品リサイクル」です。
どのようにしてリサイクルされるのか、その流れを見てみましょう。

「容器」と「中身」に分ける

まずは化粧品の「容器」と「中身」をしっかり分けることからリサイクルが始まります。
リサイクル可能な容器であっても、容器の中に化粧品が残っていると再利用ができないため、とても大切な工程です。
化粧水など水分を多く含む化粧品はキッチンペーパーや古い布などに吸わせて、パウダーファンデーションなど固形の化粧品は容器から取り出して新聞紙やティッシュに包んで処分しましょう。また、スプレー缶タイプのものは必ず中身が残らないように使い切ってから処分する必要があります。

「容器」

中身を処分した後は、洗ったり拭き取ったりして、きれいな状態にしてから素材に合わせて処分します。
「プラマーク」のついた容器はプラスチック資源ごみ、その他のものは可燃ごみや不燃ごみとして扱う自治体が多いようです。(詳しくはお住まいの自治体の分別ルールをご確認ください)

「中身」

化粧品の中身は油性成分が含まれていることや劣化しやすいことから、リサイクルは難しいとされています。
そんな中、今注目されているのが化粧品を使った“アップサイクル”。例えば、口紅やアイシャドウを原料に絵具やクレヨン、ボールペンといった新たな製品がつくられ、色鮮やかな化粧品ならではのサスティナブルが実現しています。

最後に

化粧品リサイクルの推進に向け、店舗などで使用済容器の回収を行うサービスやイベントも増えてきました。私たちが心がけるべきは、まずは必要なもの、必要な分を正しく見極めながら購入すること。
そして最後まで大切に使いきることへの意識を高めながら、こうした取り組みにも積極的に参加していけると良いですね♪

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