初めての漢方:プロに聞く! 「冷え」タイプ別に選ぶ漢方薬

むくみ、頭痛などの身体だけでなく、やる気がなくなるなど精神面にも影響を与えることも。
そこで今回は、女性の8割以上の人が悩んでいるという「冷え」にフォーカス。
基礎知識や漢方薬の選び方などについて、漢方薬剤師・森田博美さんにお伺いしました。
なぜ「冷え」が起こるの?
外的要因としては、外気温など季節的なものがほとんど。
冬は低い気温によって、夏はエアコンの効いた部屋にいることによって「冷え」が起こります。
また、季節を問わず、屋外と室内の寒暖差で自律神経が乱れ、「冷え」に繋がってしまうケースも。
内的要因としては、主に食べ物や飲み物が影響します。
食べすぎると、消化で大量の血液を要するため、血液が消化器官に集まりやすくなり、ほかの器官に血液不足が起こって、「冷え」を感じやすくなるのです。
また、偏った食事や過度なダイエットは、ビタミン・ミネラルなどの栄養分の不足を招き、熱産生量の低下を招きやすくなるため、注意しましょう。
「冷え」によって起こる不調は?
頭痛・生理痛・風邪を引きやすい・太りやすい・疲れやすい…など。
そのほか気になる不調も、もしかしたら「冷え」が関係しているかもしれません。
あなたの「冷え」のタイプは?
次のどのタイプに当てはまるかチェックしてみてください。
1. 末端が冷えやすい「虚」タイプ
常に低体温で、季節を問わず一年中寒さを感じ、手足の末端が冷えるタイプ。
基礎代謝の低下や不摂生・食事量の不足・過度なダイエットなどによって、熱を体内で十分につくり出せないことが要因とされています。
冷えているという自覚症状は乏しく、慢性的なだるさによって身体機能が低下する傾向にあります。
痩せ型の体質や、いわゆる「虚」の体質の女性に起こりやすいと言われています。
2. 下半身が冷えやすい「自律神経」タイプ
上半身がのぼせて、手足や下半身が冷えるタイプ。
更年期の症状のひとつともされている「冷えのぼせ」があることが特徴です。
自律神経の乱れから起こりやすいと言われています。
ストレスをリリースし、リラックスできる時間をつくるようにしましょう。
3. 内臓が冷えやすい「脾虚」タイプ
おなかが冷えるタイプ。
内臓が冷えることで消化機能低下や、月経不順・月経痛などの症状がみられると言われています。
温かいものを飲むなどで「冷え」をやわらげることができます。
タイプ別の漢方薬はこちら!
3つのタイプ別に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。
「虚」タイプ
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足などを温め、身体の内部にアプローチ。「冷え」による諸症状をやわらげる効果があります。
「自律神経」タイプ
加味逍遥散(かみしょうようさん)
足りない「血」を増やしたり、「気」を巡らせたりすることにより、身体のバランスや自律神経を調整。
イライラやのぼせを鎮めて、血行を促進する効果があります。
「脾虚」タイプ
大建中湯(だいけんちゅうとう)
血流を促進してお腹を温め、胃腸のはたらきを活発にさせる効果があります。
「冷え」による不調を整えてくれる漢方薬ですが、まずはその前に、食事・運動・睡眠・下半身の防寒といった、冷えない身体づくりを心がけることもお忘れなく!
日々のバランスのとれた生活習慣を土台に、ぜひ漢方薬を取り入れてみてください。
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◎監修の方のご紹介:森田博美さん
漢方薬剤師都内の薬学部卒業後、ダイエット専門の美容クリニックで漢方のカウンセリングと選定に従事。
現在はその経験を活かして商品監修やPRなど多方面で活躍中。
将来は、幼少期に住んでいたアメリカ・ボストンで培った語学力を活かして“Japanese Kampo”を世界に広めることを目標にしている。公式サイト
http://romibalance.com/