ひんやり成分「メントール」ってどんな成分?冷感効果を感じる理由とは

ひんやり成分「メントール」とは
●ビューティー&ヘルス

暑い季節を快適に過ごすために欠かせない冷感グッズ。なかでも代表的なのが「メントール」を活用したアイテムですよね。
でもこのメントール、いったいなぜ“冷たさ”を感じることができるのでしょうか。
そんな疑問を解消するべく、今回は「メントール」の正体を深掘りしていきます!

メントールとは?

メントールとは

メントールとは、シソ科のハッカ属に分類される葉から抽出される成分(結晶)です。爽快な香りや清涼感、スーッとした冷涼感をもたらすのが特徴で、以下のような効果・効用を持ちます。

・神経への作用
・抗アレルギー作用
・抗菌効果
・防虫、忌避効果
・経皮吸収促進作用
など

メントール誘導体:メントキシプロパンジオール(清涼剤)とは?

ひんやり成分「メントール」とは

メントキシプロパンジオールとは、メントールにプロパンジオールを結合させた「メントール誘導体」です。天然のメントールに似た香りを持ち、例えば、湿布などの貼り薬や入浴剤、歯磨き粉、マウスウォッシュ、ヘアケア製品など、日常で使用するさまざまな製品に配合されている他、医薬品や健康補助食品などでも使用されています。

メントールとミントとはどう違うの?

前述のとおり、メントールはハッカ属の葉から抽出される成分ですが、ミントは、その葉(ハッカ属に分類される植物)の総称のことを指します。
また、このミントの代表的な品種としてペパーミントとスペアミントがありますが、この2つはメントールの含有量が大きく違い、それぞれの風味や香りの特徴を活かしながらさまざまなものに使い分けられています。

スペアミント(メントール含有量:約0.05%)

爽やかな香りとクールな味わいが特徴。肉料理や飲料、シェービングクリーム、歯磨き粉などに多く使用されます。

ペパーミント(メントール含有量:約40%)

強い香りとスパイシーな風味が特徴。ハーブティーやお菓子、体の痛みを和らげるバームやクリームなどに多く使用されます。

冷感効果を感じる理由

ひんやり成分「メントール」とは

メントール成分の入ったものを口にしたりそれに触れたりすることで、ひんやりと冷たく感じることがありますが、いったいなぜそのような冷感効果を感じるのでしょうか。
そこには、人間の温度感覚受容体の一種である「TRPM8」に対する作用が大きく関わっていると言われています。
この「TRPM8」は、氷やお湯などによる温度刺激や、清涼感成分・辛み成分などによる化学刺激への感度が非常に高い受容体です。メントールも清涼感成分であることから、肌や口内で触れることで刺激となり、それが電気信号となって脳に伝わり「冷たい、熱い」と感じるのです。
ちなみに、メントール成分を増やせば増やすほど冷感効果が得られるのか?というとそうではなく、その成分が高まることで“痛み”を感じることも。
熱すぎたり冷たすぎたりする過剰な温度刺激が与えられると「痛い」と感じるのと同様で、強い化学刺激による「TRPM8」の活性化も“痛み”を引き起こすため、このような現象が起こります。

最後に

これからの暑い季節には、ますます活躍してくれそうなメントール。
どのミントが使われているのか?にも注目してみると、求めている冷涼感にピッタリのものが選べるかもしれませんね♪

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