【スキンケアにまつわる11の都市伝説や疑問】その真偽を岡部先生に聞いてみた!

スキンケア
●ビューティー&ヘルス

「高級なスキンケアは肌の甘やかしになる?」「化粧水は付ければ付けるほど効果がある?」「はがすタイプの毛穴パックは肌によくない?」など、何となく聞いたことがあるスキンケアにまつわるウワサや謎

今回は、その中から11のトピックスを厳選し、ビューティサイエンティストの岡部美代治さんにその真偽をお伺いしてみました!

Q1.ずっと同じスキンケアを使うと肌が慣れて効かなくなってきますか? また、高級なものになるほど肌を甘やかしてしまうことになるのでしょうか?

A.慣れると効かなくなるのではなく、感触的に新鮮さがなくなり劇的な変化を感じにくくなっただけです

スキンケアは、肌トラブルがない限り劇的な変化がわかりにくいところがあります。そのため、使い続けていると段々効かなくなってくるような印象を持つのではないかと思います。
また、高級なものほど肌を甘やかすということもないです。プチプラ・デパコス問わず自分にあったものを選ぶことが大切です。

Q2.プチプラ化粧水をばしゃばしゃvs高級化粧水をケチケチ、どちらの方がいいのでしょうか?

A.どちらもNGです

プチプラ化粧水も高級化粧水も、適正使用量を守ることが基本です。高級品でもケチってしまうと十分に効果が得られないので、そういう使い方をするなら、プチプラをバシャバシャ使った方がいいでしょう。

Q3.肌を引き締めたいときは、シートマスクや化粧水を冷蔵庫で冷やした方がいいのでしょうか?

A.化粧品は快適に使えることが基本なので、好みに応じて冷やしてもOK

冷やした化粧品を使うと一時的ではありますが、実際に肌がキュッと引き締まるので、キメが整いやすくなります。ただし、使用法に指示がない限り、化粧品はそのまま使ってもしっかり効果が得られるように作られているので、必須ではありません。

Q4.化粧水は付ける量が多いほど効果がある?

A.化粧品は適正量を付けることが基本です

付けすぎてももったいないですし、あまり意味がありません。どの化粧品も適正量が決められていて、それがちょうど肌になじむ量です。ただ、人によって肌質や顔の広さは異なるため、自分の適正量を知ることも大切です。全体的に垂れ落ちず、程よく塗布感があるくらいが目安になります。

Q5.はがすタイプの毛穴パックはよくないと聞きますが、実際のところは?

A.使用頻度を守れば問題ないです

だいたいそういう商品は週に1回など使用頻度が決められているので、こちらを守っていれば大丈夫です。
ただし、はがすときに健康な角層まで取ってしまうことがあるので、洗い流すパックに比べると多少の負担はかかると思います。そのため、使った後に赤くなる、化粧水がしみるなどのトラブルが起きた場合は控えたほうがいいでしょう。

Q6.スキンケアステップの間隔は? ベストタイミングを教えていただきたいです。

A.ある程度なじんだら次のステップに進んでOKです

よく「〇分待って完全になじませてから」という方法が紹介されていますが、完全になじませる必要はないです。次の化粧品を使う時に不快感がない程度になじんでいれば問題ありません。

Q7.肌本来の機能を引き出すために、肌断食は効果的なのでしょうか?

A.肌断食をするとスキンケアができていない状態になるので、肌のバリア機能が低下してしまう可能性があります

化粧品自体は毎日使っても大丈夫なものなので、肌断食をやることはあまり意味がありません。もし肌トラブルが出てしまった場合は、単純に化粧品があっていないだけ。やめるのではなく、自分の肌にあった化粧品に変えることが重要です。

Q8.少し前に流行ったベビーオイル洗顔は本当に肌にいいのでしょうか?

A.ベビーオイルの本来の目的は肌の保護。洗顔目的のものではないので、あまり効果的な方法とはいえません

ベビーオイルにしろ化粧品にしろ、やはり本来の目的にあった使い方をした方が快適、かつ安全に使えると思います。ベビーオイルは洗顔用に作られたものではないので、きちんと洗わないとオイル成分が肌に残ってベタついたり、汚れが落ち切らなかったりと、逆に手間がかかることがあります。

Q9.手間を省くために化粧水と乳液を混ぜて塗るのはOK? 順番に重ねることに意味はあるのでしょうか?

A.NGではありませんが、手間を省くならオールインワンがおすすめです

本来別々に使うものをまとめて使っても効果に大きく影響は出ないかもしれませんが、使用感や後肌感が変わってくると思います。本来、スキンケアは肌と向き合う時間。化粧品を付ける過程は、ある種のマッサージ効果もあるので、何を付けるかだけでなく、どう付けるかというところもポイントになります。そのため、手間を省きたいときは、最初からワンステップで済むように設計されたオールインワンを使った方がいいでしょう。

Q10.洗顔後、普通のタオルよりもティッシュで拭いた方がいいという話を聞くことがありますが、本当なのでしょうか?

A.どちらでもOKです

どちらも肌への影響は変わらないので、自分にとって心地よい方を選んでいただいて問題ありません。ただし、タオルを使う場合は、清潔なものを使うようにしましょう。

Q11.手のひらで化粧水や美容液をつぶすようにしてから肌にのせると、成分が細かくなって浸透がよくなると聞くことがありますが、実際のところは?

A.付け方に指示がない限り、あまり意味はありません

手のひらでつぶすようにしてからのせた方がなじみがいいと感じる場合は、やってもらってもOK。ただし、メーカーがそのように謳っていない限り、普通に付けてもきちんと浸透するように作られているので、わざわざやる必要はありません。

まとめ

今回お伺いした内容を振り返ると、そのほとんどに共通しているのが“各化粧品に書かれている付け方の指示を守る”ということ。最近の化粧品は品質や性能が高いので、基本的に指示されている使用法を守っていれば問題なく使うことができます。

そのうえで大切なのは、肌質や好みに応じて付ける量を増やすなど、自分の適量を知って匙加減ができるようになることだと岡部さんは仰います。本来の使い方を守りつつ、自分にあった+αの使い方を見つけることで、色々な商品を試しやすくなり、新しい化粧品との出会いが広がるかもしれません。

監修の方のご紹介:ビューティサイエンスの庭・岡部美代治さん

ビューティサイエンティスト/化粧品開発コンサルタント
山口大学文理学部理学科生物学卒業後、化粧品会社にて商品開発やマーケティング等を担当。
数多くのヒット商品を手がける。
2008年4月独立し、現在は「ビューティサイエンスの庭」で美容業界へのコンサルティングを運営。
科学的な視点から解説する美容アドバイスは美容業界でも多くの支持を集めている。
http://www.beautysci.jp/index.html

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