改めて知りたい! 30代からの生理にまつわるアレコレ

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女性にとってとても身近な生理

年齢を重ねると、生理痛の重さや経血量の変化などで「若いときとは違う?」と感じることがあるのではないでしょうか。

そこで今回は、更年期トータルケアインストラクターである永田京子さんに、生理に関する変化や悩みをはじめ、不調や不快な症状を和らげる方法についても教えていただきました!


経血量や生理周期について

布ナプキン
Q. 30代になってから経血量が減ってきたけど大丈夫?
A. ホルモンバランスの影響で、経血量が減少することがあります。

30代半ばごろから、経血量が減少していくことは多くあります。

その理由は、ホルモンバランスの乱れや低下です。

エストロゲン(女性ホルモン)は、妊娠に備えて子宮内膜を厚くする役割があります。

しかし、女性ホルモンの分泌量が低下してくると、子宮内膜が十分に厚くならず経血量が減ってしまうことも…。

また、ホルモンバランスの乱れから、プロゲステロン(女性ホルモン)が十分に分泌されていないと、子宮内膜がうまくはがれず経血量が減ったり、だらだらと出血が続いたりすることがあります。



Q. 月によって経血量がまちまち。少ないこともあれば、多いこともあるのはなぜ?
A. 毎回の生理によって経血量は変わるものなので、過度な心配はいりません。

経血量は、女性ホルモンのバランスによって大きく変わります。女性ホルモンのバランスは、生活習慣・ストレス・運動量・体重の増減・年齢などの影響を受けます。

生理の始まりと終わりで経血量が違うのと同じで、毎回の生理によっても経血量は変わるものなので、過度な心配はいりません。

ただし、2〜3時間に1回のナプキン交換でもあふれてしまうほど経血量が多い場合は、子宮筋腫や子宮腺筋症、ホルモンの異常分泌など、病気が隠れている可能性もあるので、婦人科を受診しましょう



Q. 経血の正常・異常の見分け方は?
A. 正常とされる生理の日数は3日~7日程度。経血量は、1回の生理期間で20mlから140mlと言われています。

経血は、なかなか人と比べることがないので不安になりがち。まずは、正常な生理を知りましょう!

正常とされる生理の日数は3日~7日程度。経血量は、1回の生理期間で20mlから140mlと言われています。

わかりやすい目安でいうと、 最も量が多い日でも2~3時間に1回のナプキン交換で済む程度。生理痛があったとしても軽度のものです。

3か月以上生理が来ない場合、生理痛で日常生活がままならない場合、 経血の量が多くレバーのようなものが混じる場合は、 将来の健康に影響するだけでなく、他の病気が隠れている可能性もありますから、早めに婦人科を受診しましょう。



Q. 生理がダラダラと長く続いてしまいます…。
A. 一時的な場合は、生活習慣を見直すことで元に戻る場合もあります。

プロゲステロン(女性ホルモン)が十分に分泌されていないと、経血量の減少や出血が続くことがあります。

出血が8日以上続くことを『過長月経』、2日以内で終わる場合を『過短月経』と呼びます。

一時的な場合は、女性ホルモンバランスの乱れによる影響が大きいと考えられます。

生活習慣を見直すことで元に戻ることがありますので、あまり心配しすぎる必要はありません。



Q. だんだん生理周期が短くなってきているのはなぜ?
A. 生理周期が短くなってくるのは、更年期の知らせかもしれません。

個人差はありますが、体の中の女性ホルモンが減ってくることで、月経の間隔も短くなることが多くあります。

また、閉経が近づくにつれて、生理周期は2か月や3か月に1回、という間隔になり、12か月間1度も生理が来なければ閉経のサインとなります。


PMSや生理痛など、体の不調を整える方法

お腹を抑える女性
Q. 生理痛や頭痛・関節痛などがひどいときに和らげる方法は? 運動ギライでも簡単にできる方法を教えて!
A. 体を温めることで生理痛を予防&緩和できます。

温かい飲み物を飲んだり、ハラマキをしたりして、お腹周りを温めましょう。

また、足を流れている血液がお腹周りに戻ってくるので、レッグウォーマーなどで足首を冷やさないようにしておくことも大切です。

★生理痛を和らげるおすすめの体操

仰向けになり両方の膝を立てる。

ウエストを軽くひねるように、膝を左右にパタンパタンと倒す。これを5〜10回繰り返す。

骨盤周りの血行が良くなり、生理痛がやわらぎますよ! ぜひ試してみてくださいね。



Q. 生理痛やPMSなどの不調を和らげる方法として、事前に行えることはありますか?
A. ホルモンバランスを整える生活習慣の工夫として「朝ウォーキング」がおすすめです。

朝日を浴びながら歩くことで、交感神経のスイッチをオン!

体を動かせば生理に関わる不調の元となる「冷え」を予防できるので、快適な生活を過ごせるようになるはずです。

ここでポイントとなるのが、「セロトニン」というホルモン。

セロトニンは別名”幸せホルモン”と言われ、気もちを明るくしたり、集中力を高めたりします。

朝日を浴び、ウォーキングなどのリズム運動をすることで活性化します。

セロトニンを材料に、夕方ごろから”睡眠ホルモン”と呼ばれる心地良い夜の眠りに必要な「メラトニン」が作られます。

つまり、朝にセロトニンが十分に分泌されると、体内時計がリセットされて、夜に眠気を感じス~ッと眠れるようになるんです。

日々の体調を整えるコツとして、ぜひ覚えておいてくださいね!


生理をもっと知って、毎日を快適に!

生理の本質を知ることで、自分の体の変化に気づきやすくなります。

しかしながら、加齢などによって生理はもちろん体調も変化していきます。 

冷え予防や体操など、自分でできる体調管理の方法を積極的に取りいれ、気になることや辛い症状があれば、我慢せずに婦人科を受診して、健康な体を維持していきましょう!


永田京子さんプロフィール

永田 京子さん

NPO法人ちぇぶら代表理事 更年期トータルケアインストラクター

更年期を迎える女性の健康サポートを目的とした「ちぇぶら」の創業者。
1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。述べ2万5千人以上が受講している。
著書「はじめまして更年期(青春出版社)」、「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」

NPO法人ちぇぶら
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