専門家に聞く! 更年期のイライラの特徴と対処方法とは?

退屈で疲れた女性
●ビューティー&ヘルス

イライラしてやる気も起きない・・これって更年期の症状?

最近ちょっとしたことでイライラしてしまう…。

それはもしかしたら、更年期障害の一種かも知れません。

他のイライラとの見分け方対処法を更年期トータルケアインストラクターの永田京子さんにお伺いしました!

疲れた若い女性


Q.普段からイライラしやすい人は、更年期になるとさらにイライラしやすくなるということはあるのでしょうか?


A.更年期のイライラは、もともとの性格とは関係なく起こりうるものです。

更年期障害の症状は、体調や生活環境の変化によるストレスも大きく影響します。

また、イライラすると「ついに性格まで変わってしまったのかしら」と心配になったり、「イライラしてしまう自分にイライラ」して自己嫌悪に陥ってしまったりすることも。

負の連鎖を防ぐためにも、生活習慣やライフスタイルの見直しが欠かせません。


Q.PMSと更年期障害の違いは?

A.PMS(月経前症候群)は月経前に起こる心身の不調のこと。むくみや肌荒れ、イライラなどの症状があらわれますが、これらは月経がはじまると楽になります。

一方の更年期障害は、女性ホルモンの低下によって起こるもの。

長期戦になるので、焦らず自分に合った心身を整える方法を身につけていくことが大切です。

また、PMSも更年期の不調もエストロゲンの変動が大きな影響を与えています。

そのため、エストロゲンの影響を受けやすい方は両方の症状が強く出やすい傾向があります。


Q.更年期のイライラを対処・予防するうえで意識しておきたい生活習慣はありますか?

A.血流が悪いとイライラしやすくなるので、日頃から運動不足を感じている方はぜひ積極的にウォーキングを行ってみてください。

全身の血流がよくなると頭がすっきりし、気分も晴れやかになります。

あとは深呼吸もおすすめ。深い呼吸は、内臓を内側からマッサージするように心地良く刺激できるので、リラックスや血行促進に効果的です。


Q.更年期のイライラを対処・予防におすすめの食材はありますか?

A.「バランスのいい食事をとる」というのが大前提ですが、1つおすすめを挙げるとすればバナナです。

気持ちを落ち着かせて幸福感を高めるセロトニンを作り出すためには、トリプトファンという栄養素と、それを脳内に取り込むためのビタミンB6や炭水化物が必要です。

バナナにはこれらの成分がすべて含まれています。

普段からバランスのいい食事をとっていれば不足するものではないのですが、イライラが止まらないという方は、改めて食生活を見直してみましょう。

伸びをする女性の後ろ姿


自分を客観的に見つめなおすことが更年期と付き合うための第一歩

もし余裕があれば、イライラの要因を客観的に見つめ直すことも効果的だと永田さんはおっしゃいます。

「そのイライラは自分にとって重要なことか、そうでもないことなのか」「自分でこの状況を変えられるのかどうか」、紙に書き出すなどして心の整理をしてみると冷静になれることもあるとのこと。

また、ただ単に体調がすぐれないだけの場合もあるので、十分な睡眠とバランスの取れた食事・適度な運動、そして好きなことをして笑うことを意識することも大切なのだそう。

日々の生活を見直して、イライラする自分を“責める”のではなく“満たす”ことが、更年期を乗り切る重要なカギになるのです。

永田京子さんプロフィール

永田 京子さん

NPO法人ちぇぶら代表理事 更年期トータルケアインストラクター

更年期を迎える女性の健康サポートを目的とした「ちぇぶら」の創業者。
1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。述べ2万5千人以上が受講している。
著書「はじめまして更年期(青春出版社)」、「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」

NPO法人ちぇぶら
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