体臭をケアするには? 汗・加齢・ストレス…ボディのニオイの要因&今から実践できる予防方法も

●ビューティー&ヘルス
人に会うときのエチケットともいえる体臭のケア

ニオイは脳にダイレクトに働きかけることから、円滑なコミュニケーションを図るうえでも欠かせません。

特に湿度や気温が高いシーズンは、身体から発せられるニオイにいつも以上に敏感になることも。

場所やシーンを問わず、ニオイが気にならないボディを手に入れるには、どうすれば良いのでしょうか。

今回は、体臭の種類や要因、ニオイの予防方法をご紹介します。

体臭の種類と要因は?



ひと言で体臭といっても、その種類はさまざま。まずはニオイの大まかな要因をご紹介します。


体臭の要因で一番多いのが汗です。

汗は、エクリン腺とアポクリン腺という2種類の汗腺から分泌されます。

体のいたるところに存在しているエクリン腺。

ここから分泌される汗は99%が水であり、ほぼ無臭でサラサラしているのが特徴です。

しかし、放置などして皮膚表面の常在菌が繁殖したり、汗腺がうまく機能していなかったりする場合にはニオイが発生します。

そして、脇の下や乳輪・陰部など一部に存在するのがアポクリン腺。

この汗腺は毛穴に付随しており、分泌される汗にはタンパク質や脂肪酸などが多く含まれています。

そのため常在菌の作用を受けやすく、独特のニオイを発生させます。

ワキガは、このアポクリン線から出る汗が要因です。

加齢


年齢を重ねると、皮脂腺の中に含まれる脂肪酸であるパルミトレイン酸と過酸化脂質が増加します。

この2つが結びついて分解・酸化されると、ニオイの要因であるノネナールという物質が発生。

これは40歳を境に増加していきます。

さらに更年期になると、汗や皮脂の分泌を調整して活性酸素を抑えていた女性ホルモンの分泌が減少。

その結果、男性ホルモンが優位になって皮脂量が増えるため、男女問わずノネナールが増加します。

精神的なストレス


過度なストレスや疲れが溜まり続けると、自律神経が乱れて肝機能や腎機能の低下に繋がります。

そこで分解しきれずに蓄積された物質が、ニオイの要因となるアンモニア臭を放出。

また、仕事の緊張や将来への不安などにより、交感神経の働きが優位になると身体は発汗を促すため、手の平や足の裏からの発汗量が増えることでニオイが気になってしまう場合も。

ダイエット


カロリー制限などの極端なダイエットにより、身体が餓死状態になると基礎代謝が低下。

すると、脂肪酸をスムーズにエネルギー変換できなくなり、その結果ケトン体と呼ばれるニオイ物質が発生します。

一般的には、甘酸っぱいニオイと表現されることが多く、悪臭ではないため、自分では気づかずニオイを発生させていることも。


ニオイを防ぐ方法は?



ニオイの要因には、ワキガのように親から遺伝する体質由来のものもあれば、年齢や精神状態・食事などの後天的なものが要因となっている場合もあります。

そこで、ここからはニオイの予防方法をご紹介します。

運動や入浴で汗腺を鍛える


汗がニオイの要因ならなるべくかきたくない!と思いがちですが、発汗は体温調整など重要な役割を果たす人間の大切な生理現象です。

筋肉と同じように、汗腺も鍛えるほど機能性が高まり、サラサラで臭わない汗をかけるようになります。

普段から積極的にウォーキングやストレッチなどの有酸素運動をしたり、37~38℃程度のぬるめのお湯にゆっくりと入浴したりしましょう。

血行が促され、発汗しやすい身体づくりができます。

自律神経のバランスを保つ


副交感神経を上手く機能させることで、自律神経のバランスが整い、過度なストレスや緊張による汗が出にくくなります。

ゆっくり深呼吸をしてみたり、お気に入りのフレグランスをまとったりと、自分に合ったリラックス方法でなるべくストレスを溜めないようにしましょう。

また、充分な睡眠も大切です。

睡眠ホルモンであるメラトニンは、寝ている間に抗酸化作用をもたらし、加齢によるニオイを軽減させてくれる効果も。

日々の食生活を見直す


暴飲暴食や過度な飲酒など、日々の食生活を見直すことは体臭の予防にも効果的です。

特に、動物性たんぱく質や揚げ物、油分の多い食べ物は体内で活性酸素を発生させて加齢臭をより強くします。

過剰な摂取は避けてバランスの良い食事を心がけながら、抗酸化ビタミンを豊富に含む食材(アボカド・ナッツ・ゴマなど)を積極的に摂り入れましょう。


身体の内側から体臭をケア!

大切なのは体臭の種類と要因を特定して、それにあった適切なケアを続けること。

まずは、今回ご紹介したような、日常生活に取り入れられる方法から実践してみてはいかがでしょうか。


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