プロが教える!自爪を整えて美しい手へと導くハンド&ネイルケア
冬になるにつれ、徐々に空気の乾燥が気になりますよね。それに伴って加速する手肌の乾燥。手元は意外に人から見られていて、年齢を感じさせやすいパーツです。そして、手元の乾燥は自爪にも影響があります。手肌がカサカサ、ささくれもあって、爪もボロボロ…という状態では、どんなに綺麗にメイクをしても、台無しになってしまいます。冬はフェイシャルだけではなく、ぜひ手元のケアも重点的に行ってください。
そこで今回は、自爪を整えて美しい手へと導くハンド&ネイルケア方法をご紹介します。
秋冬は手を洗うたびにハンドクリームを

コロナ禍以降、手を洗う回数が増えたという方も多いのではないでしょうか。ハンドソープを使って手を洗う場合、ハンドソープに美容成分が配合されていたとしても、手を洗った直後は肌に残って欲しい水分も一緒に奪われてしまいます。洗顔後に肌のつっぱりを感じるのと同じような現象が手元でも起こっています。
手肌の水分が蒸発してしまう前にハンドクリームで蓋をすることで、うるおいを閉じ込めることができます。日頃からハンドクリームを使っている方も、秋冬はぜひ手を洗うたびにハンドクリームを塗る習慣をつけましょう。
ハンドクリームを塗る際、おすすめしたいのは爪の根元部分にもクリームを塗り込むこと。爪の根元部分は「爪母(そうぼ)」と呼ばれ、皮膚の下で新しい爪が作られる場所です。ここが乾燥しているとこれから伸びてくる爪の強度にも影響があると言われているので、「爪母」もしっかり保湿しましょう。そうすることで、ささくれの予防にもつながります。
さらに、手元に綺麗さにこだわりたいなら、クリームだけではなく、ネイルオイルの重ね付けもおすすめ。ネイルオイルは手元全体に塗るのではなく、「爪母」の部分にひと塗りし、それを手指全体に伸ばして塗る方法が、ベタつかないのでおすすめです。
爪を切るときは、爪切りではなく爪やすりを使って!

きっと、どのお宅にも必ずある「爪切り」。名前の通り、爪を切る道具ではありますが、爪の形を美しく整えたい方は、ぜひ爪切りではなく「爪やすり」を使ってください。爪切りは一度にパチンと爪を切れるのでタイパはいいかもしれません。しかし、その振動で爪にヒビが入ってしまうリスクもあります。そのリスクを避けるために、ちょっと手間はかかりますが、「爪やすり」を使うのがおすすめです。
「爪やすり」は、薄く、木や紙の板にやすりが貼られているもので、ネイルファイルやエメリーボードという名前で販売されています。ヤスリの目の粗さを表す数字が書かれていますが、自爪の長さを整えるのにおすすめの粗さは180〜240G程度です。数字が大きいものは目が荒く、一度に削ることができますが、形を整えるのには向いていません。
使いやすさ・コスパの面で考えると価格が少し高くてもバラエティーショップなどで売っているプロ仕様のものがおすすめです。
美しさと強度を両立する爪の形は「ラウンド」
普段何気なく爪を切っている方の中には「爪の形なんて気にしたことがない…」という方もいるかもしれませんが、実は爪の形によって強度が変わってきます。ネイルは「唯一、自分の目で直接見ることができる美容」なので、ご自身の好きな形に整えてもらってOKですが、爪が弱かったり、折れやすかったりする方は、ぜひ形(爪の強度)も意識してみましょう。
一番強度が強いのは、先端・側面ともにストレートな形「スクエア」、一番強度が弱いのは、先端・側面もシャープな形「ポイント(アーモンド)」だと言われています。つまり、爪が細くなればなるほど強度は小さく、サイドのラインに幅を出せば出すほど強度は大きくなります。しかし、「スクエア」は衝撃に強い形ですが角が欠けやすい、「ポイント(アーモンド)」は爪や指が細長く見える効果がありますが弱くかけやすいなど、それぞれにメリットとデメリットがあります。
そこで、おすすめしたいのが、先端は丸みを帯びているもののサイドはまっすぐなラインの「ラウンド」です。側面はストレート、先端は円周の一部のようなカーブで角がない形で、衝撃に強い形と言われています。
もし「ラウンドって言われても…」という方や整え方がわからないという場合は、ぜひ一度ネイルサロンでプロに相談してみてください。質問すればネイルファイルの使い方なども教えてくれますよ。ぜひプロの技を盗んでセルフケアに活かしてみてください。
自爪を強くするためには、食事よりもハンドケアの方が重要
「爪を強くするために取るべき栄養素」などの話を聞くこともあります。美爪のためであれば、タンパク質・鉄分・ビタミンをバランスよく摂ることが推奨されています。でも、その摂取した栄養は必ずしも爪に届くわけではありません。肌に届くかもしれないし、髪に届くかもしれない。摂取した栄養素は身体にとって「今、必要な場所」「今、不足している場所」に届くようになっています。
綺麗になるために、体の内側からのケアももちろん大切です。でも、爪が弱くて困っている、手肌を綺麗にしたいのであれば、食事よりも直接的なハンドケアの方が重要です。
今回ご紹介した、ハンドクリーム・ネイルオイル・ネイルファイルの使用、強度を意識した爪の形を取り入れることで自爪の綺麗さはキープできます。ちょっと手間に感じるかもしれませんが、爪は一度折れてしまうと簡単には修復できないパーツです。手爪のお手入れは毎日の積み重ねがとても大切なので、手間を惜しまず、ぜひ続けてくださいね。
高橋果内子さん/美髪家・毛髪診断士
一般社団法人地域復興美と笑顔を繋ぐ会 代表理事。
自分で試して本当におすすめできるコスメやスパを世の中に紹介する“ビューティハンター”として活動する美容家。
美容好きが高じて20個以上の美容関連の資格を保有。
その知識を活かしてWEBメディアにて多数の連載を担当し、これまでの執筆コラム数は1,000本以上。
毎月11日(東日本大震災の月命日)には美容家仲間たちと一緒に「あなたの学びがボランティア」をコンセプトとした美容レッスンを開催中。
https://www.facebook.com/bitoegao/


