毎日の積み重ねで髪を育む!“黒髪美人”になるための正しいヘアケア方法|専門家監修

黒髪美人になるための正しいヘアケア方法
ヘアケア・ボディケア

みなさん、「一髪、二化粧、三衣装」という言葉をご存知ですか?女性を美しく見せてくれるのは、第一に髪の美しさ、二番めがお化粧(メイク)、三番めが衣装(ファッション)であるという意味のことわざです。このことわざから、昔から髪は美意識の中で重視されていたのが分かりますね。

年齢を重ねるとうねりが出てきたり、つやがなくなってきたりと何かと悩みが増える毛髪ですが、日々きちんとケアしていけば、年齢を感じさせない美髪を目指すことはできます。そこで今回は、黒髪美人になるための正しいヘアケア方法をご紹介します。

シャンプー前には必ずブラッシングと予洗いを

バスルームに入って、髪を洗う時、シャワーでざっと髪を濡らして、髪に直接シャンプーを乗せて、髪の上でゴシゴシ泡立てる…なんてことをしている方はいませんか?これではどんなに高価なシャンプー&トリートメントを使っても、効果が半減してしまいます。

シャンプーで髪の汚れを落とす前に、ぜひやってもらいたいのがブラッシングです。毛髪には脂汚れの他に、空気中の埃なども付着しています。朝のヘアセットでスタイリング剤を使っている方なら、夜になるとご自分が思っている以上に埃やチリがついていることもあります。埃がついていたりヘアスタイリング剤がついていたりする状態のまま髪を濡らしてシャンプーしても、なかなか泡立ちません。

髪を濡らす前に、まずはしっかりブラッシングをして、髪に付着した埃などを取りましょう。そして、スタイリングで髪がからまっていないかも確認します。この時に頭頂部からざっくり髪をブラッシングするのではなく、毛先から丁寧にブラシをするのをお忘れなく。使用するブラシは、名前の通りブラシにクッションがついている「クッションブラシ」がおすすめです。さらに、ブラシの先端が丸く加工されているタイプであれば頭皮のダメージが抑えられますよ。

そして、シャンプーをする前に髪を濡らすと思うのですが、この時、ただ髪を濡らすのではなく、お湯だけで頭皮と毛髪を洗うイメージで髪を濡らしましょう。お湯で洗うだけでもある程度の汚れを落とすことができますし、汚れを浮き上がらせるために指の腹で頭皮を優しくマッサージをすれば、血行促進にもつながります。これにより、シャンプーの泡立ちが格段によくなるので、忙しい日でも省略せずにやってください。時間は1〜3分程度でOKです。

シャンプーも泡立てネットを使って泡立てると早い&便利!

「洗顔する時、モコモコに泡立てた泡で顔を洗った方が摩擦が少ない」と聞いたことがある方は多いと思いますが、髪も同じ理由で、できるだけ濃密泡を作った方が髪への負担を減らすことができます。汚れは泡に吸着されて落ちるもの。泡の量が少ないと汚れが落ちにくいですし、直接指が触れないと汚れが落ちない気がして、より力が入ってしまって、摩擦が強くなってしまう場合も。

そんな時、便利なのがやはり泡立てネットです。私は「洗顔用」と「洗髪用」の2つのネットを用意しています。洗髪用にはサイズが大きめのものを用意すると泡の量がたくさんできてより便利です。

シャンプーする時は、毛髪を洗うというより頭皮を洗うイメージで、この時も指の腹で頭皮をマッサージするようにしましょう。しっかり泡が作れていれば、毛髪表面は泡をゴシゴシしなくても泡が汚れを落としてくれます。

目的に合わせたトリートメントを選ぶ

ひと昔前まで、トリートメントは「さっぱり」か「しっとり」かくらいしか選択肢がありませんでしたが、最近では、ドラッグストアで購入できる中価格帯のシャンプー&トリートメントが充実していて、「一体何を選べば良いの?」と悩んでしまう方も多いと思います。

髪質に合ったものを選んだり、好みの使用感を追求したりするのも大事ですが、最近の市販トリートメントは高機能・高効果な商品が多いので、何が良いのか悩んでしまう方はご自分が求める効果で選んでも、問題ないと思います。

例えば、ヘアカラーをしている方であれば、「ヘアカラーの持ちをできるだけ長くしたい」「ヘアカラーによるダメージの進行を遅らせたい」など、髪のうねりが気になり始めた方であれば、「うねりを軽減する」「寝ぐせがつきづらい」などと書かれているタイプがおすすめです。最近はパッケージにしっかり説明が書かれていますので、店頭でじっくり読んで、選んでくださいね。

エイジングが気になる方はシャンプー前後のスカルプケアがおすすめ

「若い時は髪の悩みなんてなかったのに、年々、白髪や薄毛が気になってきた」という声をよく耳にします。髪は体の組織の一部ですので、年々弱っていくのは仕方のないこと。だからといって、そのまま放置していると、3年後、5年後、気がついたら手遅れに…なんてことになりかねません。

「髪が弱ってきたな」と感じている方、また、髪質の曲がり角といわれる40代を迎えた方などにはシャンプー&トリートメントにプラスして、スカルプケア(頭皮ケア)がおすすめです。ひと昔前は「頭皮ケアとかって、薄毛に悩んでいるおじさんがやるものでしょ」というイメージが強かったかもしれませんが、最近では、頭皮環境を整えることでこれから生えてくるであろう髪を健やかに保とうという、予防ケア視点の方が増えています。

その背景もあり、スカルプケア関連商品もどんどん増えています。育毛剤(抜け毛や薄毛の予防、健康的な髪の毛を育てることを目的とした医薬部外品)とは異なりますが、スカルプケアアイテムを上手に取り入れて、いくつになっても自信の持てる髪を育んでいきましょう。

髪に良い食べ物を食べているだけではダメ

「髪の主成分はタンパク質だから、タンパク質を豊富に含む食材が良い」とか、「髪の成長をサポートするために卵や豆腐がおすすめ」など、世の中にはさまざまな情報が飛び交っていますが、食べ物だけで美髪を目指すのは、正直難しいです。
もちろん、意識しないよりは意識した方が良いですが、栄養素は髪だけではなく体の健康を維持するために摂取するもので、ピンポイントで髪だけに効果があるわけではありません。つまり、食べても必ず美髪になれるわけではありません。髪に良いとされる食べ物を食べていても、油っぽい食べ物や食品添加物がたくさん入っている食べ物を食べていたら、帳消しになってしまいます。
ですので、体の内側からのケアも意識しつつ、外側からのケアをしっかりするのが美髪への近道です。

最後に

毎日のことなので、ブラッシング→予洗い→シャンプー&トリートメント→スカルプケア、全部やるのは大変でしょ…と感じる方もいるかもしれませんが、髪につやがある人は実年齢よりも数歳若く見られると言われています。洗髪は単なる汚れ落としではなく、若見せテクニックでもあるので、ぜひ少しずつで構わないので、取り組んでみてくださいね!

高橋果内子さん/美髪家・毛髪診断士
一般社団法人地域復興美と笑顔を繋ぐ会 代表理事。
自分で試して本当におすすめできるコスメやスパを世の中に紹介する“ビューティハンター”として活動する美容家。
美容好きが高じて20個以上の美容関連の資格を保有。
その知識を活かしてWEBメディアにて多数の連載を担当し、これまでの執筆コラム数は1,000本以上。
毎月11日(東日本大震災の月命日)には美容家仲間たちと一緒に「あなたの学びがボランティア」をコンセプトとした美容レッスンを開催中。
https://www.facebook.com/bitoegao/

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