月経時や更年期の影響はある?専門家に聞く「寒暖差疲労」のメカニズムや対策方法
朝晩の気温差が激しい季節の変わり目。このタイミングで不調を感じる方は、もしかしたら体に「寒暖差疲労」が起こっているかもしれません。特に、月経時や更年期を迎える女性はホルモンバランスが変動し、症状が強く出やすい傾向にあるのだそうです。
そこで今回は、「寒暖差疲労」のメカニズムや予防&ケア方法、女性ならではの不調を感じる場合の対策について、更年期トータルケアインストラクター・永田京子さんに教えていただきました。
Q. 「寒暖差疲労」って一体なに?
A. 寒暖差で自律神経が乱れ、体に不調をきたしている状態です。
例えば、朝は寒いけど昼は暑い、室内は暖かいけど外は寒いといった日がありますよね。そんな気温の乱高下によって、体がバテてしまう状態が「寒暖差疲労」。目安は、1日の気温差が7℃以上になるときです。
Q. なぜ「寒暖差疲労」が起こるの?
A. 交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうからです。
人の体は気温の変化に対応するために、自律神経がフル稼働して体温を調整しています。しかし、気温差が激しいとその調整が追いつかなくなり、体はお手上げ状態に。交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、だるさや疲労を感じるようになります。
「寒暖差疲労」のセルフチェックをしてみよう
ここで、自分が「寒暖差疲労」予備軍かどうかをセルフチェック。気温の変化とともに体の不調を感じている人は、ぜひ確認してみてください。
こんな症状
・疲れが取れない
・肩のこりや頭痛がある
・朝起きるのがつらい
・イライラしやすい
・眠れない
・肌がかゆい
「寒暖差疲労」になりやすい人とは?
月経時や更年期の女性はホルモンバランスの影響によって自律神経が乱れがち。気温の変化が加わることでさらに「寒暖差疲労」の状態になりやすい傾向にあります。
また、普段から冷えが気になる方、運動不足の方も、気温の変化に体がうまく適応できず、不調に陥りやすいので注意が必要です。
Q.「寒暖差疲労」の予防法は?
A. ズバリ!「動かすこと」と「温めること」。
軽いウォーキングやストレッチは、寒暖差に負けない体づくりに役立ちます。筋肉を動かすことで血行が促され、体温調整もスムーズになりますよ。
また、体を温める食材を積極的に摂りましょう。生姜やネギのほか、にんじん、大根といった根菜類もおすすめです。
さらに、毎日のお風呂では湯船にしっかり浸かることを習慣にしましょう。自律神経を整え、体温を安定させる一助になります。
Q. 「寒暖差疲労」を感じるときのセルフケアは?
A. 睡眠の質を高めるケアをしてみましょう。
よい睡眠をとることが「寒暖差疲労」からの回復や、体の調子を整えることにつながります。積極的に「眠りのケア」をしていきましょう。
寝る前にはストレッチや深呼吸をして副交感神経を優位にし、温かいものを飲んでリラックス。肩のこりや頭痛がひどいときは温湿布や蒸しタオルを活用して、体を温めると楽になりますよ。
Q.「寒暖差疲労」は病院で診てもらえる?
A. ひとりで我慢せず、医療機関に相談してOK!
内科や婦人科に相談するのもひとつの方法です。寒暖差疲労に対処するお薬もありますし、自律神経の乱れに月経や更年期も関係している場合には、ホルモンバランスを整える治療もあります。ひとりで我慢せず、まずは相談をしてみましょう。
自分をいたわって「寒暖差疲労」と上手につきあおう
「寒暖差疲労」は自分の体をいたわる機会ととらえることもできます。変化を感じるときには “体を温めよう”“今日は少し休もう”と気楽に考え、自分へ優しく過ごしてみてくださいね。
永田京子さんプロフィール
ちぇぶら代表 更年期トータルケアインストラクター
更年期を迎える女性の健康サポートを目的とした「ちぇぶら」の創業者。1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。述べ6万人以上が受講している。著書「はじめまして更年期(青春出版社)」、「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」。株式会社ウェルネスシアター代表取締役。「ちぇぶら」
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