いま取り入れるべき免疫ビューティとは?

女性の肌
●ビューティー&ヘルス

長引くコロナ禍で関心が高まる免疫

美容業界でも免疫コスメなどが登場し注目を浴びていますが、実際のところ免疫についてよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、基本的な免疫のメカニズムをはじめ、健康な肌を保つためのコツなど、ビューティサイエンティストの岡部美代治さんに教えていただきました!

Q1. そもそも免疫とは?

A. 体内に侵入した敵となるウイルスや細菌などを排除し、体を守るシステムのことです。

免疫とは、字の表すとおり「疫(えき)から免れる(まぬがれる)」ということ。疫とは、ウイルスや細菌などの異物を指し、それらを敵(自分にとって異物となるもの)だと判断すると排除することで体を守るシステムです。

また、呼吸や食べ物を通して、ウイルスや細菌などの病原体(以下、敵)が体内に侵入します。敵から体を守るために唾液や胃、腸などで多くの異物を消化し、便として排除しますが、それでも体内に侵入してしまった場合には、敵を排除するために免疫システムが働きます。炎症などの反応が起こることがあり、下痢や発熱といった症状が出る場合もあります。

二つの仕組みで成り立つ免疫システム

次のような二つの働きが協力しあって、体内の敵を撃退します。

◆自然免疫
もともと体に備わっている免疫で、侵入してきた敵を素早く攻撃して、撃退します。
体に入ってきた敵を食べてやっつけるマクロファージや細菌やウイルスなどの病原菌を高い殺傷能力で退治するナチュラルキラー細胞といった免疫細胞が代表的です。

◆獲得免疫
体に入ってきた強い病原体に接して記憶し、次の機会に備え抗体をつくる働きのこと。この仕組みを利用し、感染を予防するのがワクチンです。

Q2. 免疫が下がると肌にどんな影響がありますか?

A. バリア機能が弱まり、肌荒れなどトラブルを起こしやすくなります。

体の表面を覆っている皮膚は、免疫システムのなかでも重要な組織です。粘膜と同様にウイルスや細菌、ほこりなどいろいろなものが触れたり、付着したりするため、免疫機能の低下によって、肌トラブルを起こしやすくなり、炎症や皮膚病などのダメージをうけてしまいます。

肌の免疫とバリア機能

肌のバリア機能

肌の免疫システムが作用する前に、まず大切なのは、皮膚の中に敵が入ってこれないようにブロックするバリア機能を健全に保つことです。肌に汚れが付着したら必ずキレイに洗い流してください。そのあとのスキンケアでのお手入れも忘れずに! しっかりとした保湿で肌のうるおいを高め、バリアを強化させましょう。

肌の免疫メカニズム

肌表面のバリア機能で、敵をブロックできずに侵入した場合は、瞬時に敵を見つける&排除する作用が働きます。すぐに対処できないと、かゆみや赤み、吹き出物などの炎症につながるケースも。ニキビができるということは、免疫システムが働き、敵をやっつけている証拠なのです。

Q3. 肌の免疫低下のチェック方法はありますか?

A. 肌トラブルの治りにくさなど、免疫低下のサインを見逃さないようにしましょう!

以下の症状が見られたら要注意!

  • 肌の炎症が治りにくい
  • 肌トラブルを繰り返す
  • どの化粧品を使っても肌に合わない

バリア機能が低下したり、スキンケアなどのお手入れがきちんと行き届いていなかったり、といったことが要因で肌の免疫は低下しやすくなります。

鏡を見る女性

肌の炎症は、通常3日くらいで回復傾向に向かいますが、それ以上に時間がかかり、さらに悪化する場合は、免疫が低下し、自己回復がなかなかできない状態になっているのかもしれません。そのときは皮膚科や美容クリニックへ相談しましょう。

Q4. いますぐ実践できる、免疫力を整える&高める美容法とは?

A. 丁寧なスキンケアと規則正しい食事と生活が大切です。

免疫力とよく聞きますが、実は医学的な定義はありません。今回は、バリア機能の能力やウイルスなどに対抗する力などを総称したものを免疫力としてご説明します。

1. スキンケア化粧品の使い方や効果を理解する

化粧水や乳液などのアイテムの使い方や効果などを正しく理解してスキンケアを丁寧に行いましょう。信頼できる製品を使い続けることで、バリア機能も整えられ、健やかな肌へと導いてくれるはずです。

2. 食事・運動・睡眠で生活リズムを整える

栄養バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠時間をとりましょう。規則正しく、メリハリをつけた生活を送ることで自律神経も整い、免疫力アップにもつながります。

スキンケア効果を高めるためであれば、美容サプリの摂取もおすすめです。とはいえ、基本は栄養バランスのとれた食事がベースになりますので、サプリに頼りすぎることのないように注意しましょう。

3. ストレスコントロール

不満、不安など精神的なストレスは免疫を低下させる要因に。適度なストレス解消によって、自律神経のバランスを整えましょう。

免疫力とは

Q5. 免疫力を高める注目の成分や技術とは?

A. 保湿・抗酸化・消炎成分に注目しています。また、化粧品の使い心地も免疫力アップにつながりますよ。

肌のバリア機能や免疫力のアップをサポートする成分として、うるおいを保つセラミドや抗酸化効果をもつポリフェノール・ビタミンC・ビタミンEもおすすめです。
また、医薬部外品にもよく用いられるグリチルリチン酸誘導体や、話題のCICAなどは、肌の炎症を抑える効果があります。

近年では、脳科学の研究が応用された化粧品開発も話題に。免疫システムには自律神経が大きく関わるため、使い心地やなじみのよさ、香りなどの快適性も重要です。

どの商品や成分がすぐれているということも大切ですが、テクスチャ―や香り、価格帯など、自分にフィットしているかがとても重要です。長く使い続けられるスキンケアアイテムを選びましょう。

日々の健康や肌の美しさをキープする免疫機能。皮膚科学や化粧品の知識など、正しい情報を知ることで、免疫だけでなく、自分自身の体の理解を深めることができます。少しでも気になることがあれば、気軽に皮膚科や美容クリニックを受診してみてください。

監修の方のご紹介:ビューティサイエンスの庭・岡部美代治さん

ビューティサイエンティスト/化粧品開発コンサルタント
山口大学文理学部理学科生物学卒業後、化粧品会社にて商品開発やマーケティング等を担当。
数多くのヒット商品を手がける。
2008年4月独立し、現在は「ビューティサイエンスの庭」で美容業界へのコンサルティングを運営。
科学的な視点から解説する美容アドバイスは美容業界でも多くの支持を集めている。
http://www.beautysci.jp/index.html

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