どうしたらいい? デリケートゾーンのにおいや蒸れの予防&対策|専門家が回答

生理やおりもの、尿もれなど、女性ならではお悩みに加えて、じめじめとした梅雨や汗ばむ夏は、特に不快感が気になることも。
今回は、更年期トータルケアインストラクターである永田京子さんに、デリケートゾーン美容について気になるあれこれを教えていただきました!
【一問一答】デリケートゾーンのにおいや蒸れの予防&対策法
Q1.そもそも、デリケートゾーンのにおいや蒸れはどうして起こるの?
A.汗や生理の経血、おりもの、さらには皮脂や尿や便など、様々な要因があります。
つねに多湿で下着がずっと密着しているので、通気性が悪くて蒸れやすく、とっても菌が増殖しやすい環境です。
とはいえ、女性のデリケートゾーンは、においがするのが当たり前。
なぜなら、膣内部のバリア役をしてくれる常在菌が、腟内が健康でいられるように酸性に保ってくれるから。
雑菌が腟の中に入るのを防ぐために分泌されるおりものは酸性なので、少し酸っぱいにおいがします。
Q2.加齢によって、においがきつくなるのはホント?
A.加齢による影響もあります。
40代からは女性ホルモンの減少によって、女性のからだが大きく変わる時期。
女性ホルモンは肌や粘膜のうるおいを守るはたらきがあるため、顔やからだと同じように、デリケートゾーンも乾燥しやすくなります。
おりものや粘液が減ってしまうと、腟の自浄作用が弱まり、雑菌が増えることでにおいが発生しやすくなるのです。
Q3.デリケートゾーンの洗い方で気をつけたいポイントは?
A.丁寧に優しくが基本。洗いすぎはNGです。
においが気になるとゴシゴシ洗いたくなりますが、デリケートゾーンはほどほどに洗うのがポイント。
中まで洗うのは絶対にNGです!
膣を感染から守ってくれる必要な常在菌まで洗い流してしまうと、逆に雑菌が繁殖しやすくなり、においの原因になってしまうことも。
また、デリケートゾーンは繊細なので優しく手で洗いましょう。
できるだけ負担をかけず、常在菌を洗い流しすぎない弱酸性の専用ソープがおすすめです。
香りのあるアイテムも多く出ているので、好みに合ったものを選ぶのもいいですね。
しかし、ソープに肌が負けてしまったり、乾燥したりする場合はお湯で洗うだけでも十分です。
洗った後はクリームなど保湿をして乾燥を予防しましょう。
特に脱毛をしている方は皮膚が乾燥しやすいので、保湿ケアは必須です。
Q4.日常生活で気をつけられることは?
A.ストレスをためすぎないように心がけましょう。
日頃から、食事・睡眠・運動などの生活習慣に気をつけて、ストレスをためすぎないように。
デリケートゾーンで大切な働きをしてくれる常在菌が働きやすい環境をつくりましょう。
Q5.食事面で対策できることはある?
A.からだの抗酸化作用に役立つ食材を積極的に選びましょう。
バランスのとれた食生活でからだを整えることはデリケートゾーンのケアにもつながります。
さらに、緑黄色野菜や果物など抗酸化作用に役立つ食材は、においの発生を軽減させることができるので積極的に選ぶのがおおすすめです。
一方で、脂肪分の多いお肉やニンニクなど、体臭を強くするものはデリケートゾーンのにおいにも影響すると言われています。
また、冷たいアイスやドリンクなど、体を冷やしてしまうことで免疫を保つ常在菌のはたらきが弱くなり、デリケートゾーンの雑菌が増えてにおいやすくなる場合もあるのでご注意を。
Q6.外出先でデリケートゾーンの不快感が気になったら?
A.デリケートゾーン用のウェットティッシュがおすすめです。
出先でデリケートゾーンのにおいや蒸れが気になる!
という場合は、デリケートゾーン用のウェットティッシュを利用するのも効果的。
雑菌を拭き取ることで清潔な状態を保てます。
Q7.ウォシュレットのビデ機能は頻繫に使っていい?
A.使用頻度が高いとトラブルにつながる場合もあります。
ウォシュレットのビデ機能は、ソフトな水圧で短時間洗うだけにするのがベター。
洗いすぎは、大切な役割をしてくれる常在菌まで流してしまい、免疫力を低下させます。
また、肌が乾燥しやすくなりかゆみなどのトラブルを引き起こしやすくなります。
Q8.下着選びで気をつけることはある?
A.通気性がいい下着を選びましょう。
デリケートゾーンはただでさえ、下着と密着していて蒸れやすい場所。
においや蒸れを予防するには、吸水性や通気性にすぐれた綿やシルクなどでできている下着を選ぶのがおすすめです。
ガードルやストッキング、またスリムパンツなど、からだにフィットする衣類の長時間の使用はできるだけ避けましょう。
Q9.においの元になる尿もれの対策を教えて?
A.日頃から骨盤底筋を鍛える体操を行いましょう。
骨盤底筋を鍛えることで、においの元になる尿もれの予防に繋がります。
肛門・尿道・膣全体をぎゅーっと引き上げるイメージで締め上げて、5秒キープ。
そしてゆるめます。
目安は、 1日あたり10回×5セットです。
Q10.生理中やおりものが多い日の不快感の対策は?
A.ナプキンやおりものシートをこまめに取り替えて清潔に保ちましょう。
生理中のかぶれやかゆみなどデリケートゾーンの不快感を防ぐためにも、ナプキンはこまめに取り替えましょう。
紙ナプキンでかぶれたり、かゆくなったりする方は、布ナプキンやタオルのナプキンを使うのもひとつの手です。
それでも不快な場合は、デリケートゾーン用のウェットティッシュでやさしく拭き取りましょう。
また、おりものがショーツについたまま放っておくと、雑菌が繁殖しやすくにおいにつながります。
おりものシートを使っている場合は、日中は少なくとも2~3回は交換するのがいいでしょう。
Q11.症状がよくならない場合は?
A.婦人科に相談を。思わぬ病気がかくれている場合もあります。
デリケートゾーンのにおいが気になるなと感じていたら、細菌性膣炎や性感染症など思わぬ病気がかくれている可能性もあります。
清潔にするなど生活に気をつけても症状がよくならない場合や、痛みがある場合は、恥ずかしがらずに婦人科に相談を!
デリケートゾーンは健康のバロメーターに
自分をいたわることは美容と健康への道しるべ。
デリケートゾーンは繊細な部分だからこそ、専門的な知識をもとに適切なセルフケアを行いましょう!
永田京子さんプロフィール
NPO法人ちぇぶら代表理事 更年期トータルケアインストラクター更年期を迎える女性の健康サポートを目的とした「ちぇぶら」の創業者。
1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。述べ2万5千人以上が受講している。
著書「はじめまして更年期(青春出版社)」、「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」NPO法人ちぇぶら
https://www.chebura.com/YouTube 「ちぇぶらチャンネル」
https://www.youtube.com/c/cheburaVoicy 「40代が美しく健康になるラジオ」
https://voicy.jp/channel/1677